禁煙すると心拍数はどう変わる?時間経過と動悸の見分け方
心拍数は、禁煙後の変化のなかで自分で測れる数少ないもののひとつです。研究でわかったこと、そしてよそで見かける数字のなかに根拠のないものがあることを説明します。
ニコチンが心拍数に与える影響
ある代表的な薬理学のレビューによると、ニコチンはカテコールアミンを放出させ、心拍数と心臓の収縮力を高め、皮膚と冠動脈の血管を収縮させ、血圧を一時的に上げる交感神経作動薬です。かんたんに言えば、アドレナリンに似たホルモンを出させ、心臓を速く打たせ、一部の血管を細くします。心臓と血管への影響についてはニコチンの心血管への影響をご覧ください。
タバコ1本で心拍数がどれだけ上がるか、喫煙者の安静時心拍数がどれだけ高いか、といった細かい数字を見かけることがあります。私たちはそれらの数字の出典をたどれなかったので、ここでは繰り返しません。
禁煙後、心拍数に起こること
数分: NHSは、20分後には脈拍が「すでに正常に戻り始めている」としています。WHOは心拍数と血圧は20分以内に下がるとし、CDCの現在のページは心拍数が「数分」以内に下がると書いています。
数日〜数週間: 自力で禁煙した人を対象にした研究では、禁煙後に心拍数の低下が測定されました。2日目の最初の測定から低下が見られています。本人に尋ねるのではなく、数値で測れる数少ない離脱症状の変化のひとつです。ニコチン製品(ニコチンパウチとスヌース)をやめた後の心拍数を週ごとに追った唯一の研究では、最初の1週間で心拍数が1分あたり約6回下がり、2〜7週目は下がり幅が小さくなり、7週目を過ぎると元の値に戻りました。低下は本物で早く起こりますが、続かない可能性もあります。
不安と睡眠不足: 離脱症状として不安や眠りの浅さが出ることがあり、どちらもニコチンの作用が薄れていく途中でも、心臓がドキドキしているように感じさせることがあります。コーヒーを飲む人の場合、禁煙すると同じ杯数でも3週間以内に血中のカフェインがおよそ2倍になることがあり、それが拍車をかけることもあります。
動悸
動悸(心臓の鼓動を意識する、脈が飛ぶ、速く打つと感じること)は、認められている離脱症状の一覧には含まれていません。ただの離脱症状だと決めつけないでください。カフェインの増加、不安、睡眠不足はよくある心配の少ない原因ですが、動悸は不整脈のサインであることもあります。ニコチン置換療法(NRT)でも、まれに動悸が起こることがあります。使っている場合は薬剤師に伝えておくとよいでしょう。
動悸が続く、何度もくり返す、または胸の痛み、めまい、失神、息切れをともなう場合は、医療機関を受診してください。胸の痛みがある、または気が遠くなるような場合は急いで受診してください。心臓の病気があるとわかっている場合は、新しく出た動悸について医師に相談してください。
禁煙中の心拍数を記録する
ウェアラブル端末を使えば、安静時心拍数を手軽に記録できます。
手応え: 最初の数週間で安静時心拍数が下がっていくのは、研究で測定された変化のひとつです。それを見ることで励みになる人もいます。
早めの警告: 安静時心拍数が高いときは、ストレスや睡眠不足が重なっていることがあります。どちらもつい1本吸ってしまいやすい時期です。
運動: 1回の運動で吸いたい気持ちが最大50分やわらぐことがわかっています。強度が低くても効果があるので、無理をする必要はありません。
よくある質問
禁煙すると心拍数は上がりますか、下がりますか?
下がります。NHSによると脈拍は20分以内に正常に戻り始め、研究では最初の数日から数週間で安静時心拍数の低下が測定されています。不安、睡眠不足、カフェインの増加によって、逆に感じられることがあります。
禁煙中に動悸がするのはよくあることですか?
動悸は認められている離脱症状ではありません。カフェイン、不安、睡眠不足がよくある原因ですが、続く、くり返す、または胸の痛み、めまい、失神、息切れをともなう場合は医療機関を受診してください。
禁煙後、安静時心拍数はどれくらい変わりますか?
紙巻きタバコの喫煙者について、信頼できる平均値は見つかりませんでした。ニコチンパウチやスヌースをやめた人を週ごとに測定した唯一の研究では、最初の1週間で1分あたり約6回下がり、7週目を過ぎると元の値に戻りました。やめようとしているのがパウチなら、ニコチンパウチ計算ツールで1日にとっているニコチンの量がわかります。
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